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福岡県太宰府市宰府の太宰府天満宮手水舎手前に建立されている「麒麟および鷽(うそ)像」です。
※像作者:(博多の鋳物師)山鹿平十郎包秋、同苗儀平包信、同苗儀吉包春 |
麒麟および鷽像(県指定文化財)
麒麟は中国の瑞獣思想上の動物で、聖人が現れて王道が行われる時に出現すると伝えられ、菅公御聖徳をたたえたものといえる。
鷽は、1月7日、1年中の嘘を天神様の誠心と取り替えていただく鷽替神事縁の鳥で、幸運を運ぶ天満宮の守り鳥でもある。嘉永5(1852)年に奉納されたもの。 |
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銅製麒麟並に鷽 各1基 (福岡)県文化財指定年月日 昭和37(1962)年2月20日 |
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福岡県立社会教育総合センターの資料によると
『麒麟は、中国古代の想像上の動物で、聖人が現われて王道が行なわれる時に出現すると伝えられ、また特に傑出した人物をいう場合もあるので、菅公をなぞらえたものと思われます。
鷽は、菅公の愛した梅の花の蕾む頃境内に現れる小鳥であり、また鷽の字が学(學)の字の子の替りに鳥の字がついているところなどから学問の神菅公の愛鳥とされたものでしょう。また、一年中の嘘を懺悔して嘘と鷽を交換して清算する意味があったようです。
鷽は台座とも高さ161.5cmで、高さ109.8cmの円筒形の銅製台座の上にとまり、この台座に以下の銘文があります。』とあります。 |
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「奉献銅麒麟、施主連名、鳥羽屋七蔵(他二五四名)嘉永五(1852)年壬子三月吉日
執次 小野伊予氏興発起人 奥村利助(他二名)世話人 鳥羽屋七蔵(他二四名)
鋳工 山鹿平十郎包秋 同苗儀平包信、同苗儀吉包春」 |
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2008年参拝する時、この麒麟像に興味を示さず、隣の“徳富蘇峰詩碑”は撮影し頁を編集していました。
2018年の時は、韓国人観光客だったのか漢文の蘇峰詩碑には目が向けられていませんでしたが、ここで取り上げた麒麟像は熱心に見ていましたので、今回はわたしも撮影しようと少し待って撮影しこの頁を編集することにしました。
なぜ、麒麟像が鷽像が奉献されたか?は、福岡県の資料でなるほど菅公との関わりがわかりましたので参照しました。
また、鷽は「金の鷽」になぞらえ、鍍金してあったと考えられているそうで、(わたしはよく見なかったのですが)眼の縁に金象嵌があるそうです。 |
19.08.04.裕・記編集 |