うばく じんじゃ
老婆神社

  広島県三原市幸崎能地に鎮座している「老婆(うばく)神社」です。
※幸崎神社の御旅所(おたびしょ)。
国立歴史民俗博物館の公開資料を参照すると
『この老婆神社は、祭礼の御輿が休む「御旅所」とも呼ばれますが、その名の通り、老婆を祀るとも云われています。
その理由は、この地の漁師たちの間に伝わった「浮鯛抄(うきたいしょう)」という巻物の内容とも関わっています。
「浮鯛抄」は、能地の沖で春先に海流と海底の地形の関係で鯛の体のなかの浮き袋が急にふくれて、鯛が気絶したかのように海面に浮き上がることを、この地を通過した歴史上の有名人とのかかわりで記してある巻物です。
しかし、その内容とは別に、能地出身の漁師のなかでは「浮鯛抄」を持っていれば、どこの海に行って魚をとってもよいと信じられていました(川島秀一「浮鯛抄」をめぐる文字と口頭の伝承」笹原亮二編『口頭伝承と文字文化』、2009年)。そしてその巻物のなかで鯛を神功皇后に奉った女性がいて、それが老婆神社に祀られているのだという。
春祭りの御輿は常磐神社と幸崎神社の神霊を移して、老婆神社で一晩を過ごします。それを氏子の人びとは両社の神様が町内安寧のための話し合いをするのだと伝えられています。』とあります。
今(2017年9月)回、呉線三原駅から吉名駅間(竹原駅は以前撮影済)の未撮影駅を撮影に行きました。
この地のJR駅・安芸幸崎駅で下車して次の三原駅行き電車の時間まで1時間ほどありましたので、ここ幸崎神社を参拝すること、南山資料館は外観しか見学できないということでしたが見てみようと事前に計画しました。
南山資料館に行く途中にみたのがこの老婆神社でした。南山資料館をみた時玄関扉に「幸崎町能地春祭りのながれ」という説明紙が貼られておりそれを読むと、ここで取り上げた神社は“ろうば”ではなく「うばく」と読むことがわかり、御旅所であることもわかりましたので頁を編集しようと(帰りがけに)撮影しました。
頁を編集しているとき国立歴史民俗博物館の公開資料(上記)にこの老婆社に関する興味深い話がありましたので、参照しこの頁を編集しました。
浮鯛(うきだい)を専門に獲る漁業があったという昔の豊かな瀬戸内海に思いを馳せる資料でしたので参照しました。
 18.02.07裕・記編集

17.09.08.撮影
広島県三原市幸崎能地4-6-13

17.09.08.撮影

17.09.08.撮影

17.09.08.撮影
社殿内部

17.09.08.撮影
旧老婆社社殿(平成2年=1990年当時)



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