(回天資料展示)阿多田交流館

  山口県熊毛郡平生町に建設されている「阿多田交流館」です。
※旧海軍潜水学校、水中特別攻撃隊訓練・出撃基地、人間魚雷「回天」の資料約300点が展示されています。
入館時いただいた「阿多田交流館」パンフレットや「ふるさとを偲ぶ」碑によると
『阿多田半島(戦後の通称名)は、その昔、田名と阿多田島とに分かれていました。
美しい自然環境と豊かな農・海産物に恵まれた阿多田半島周辺は、古くから瀬戸内海上交通の重要な拠点のひとつとして繁栄していました。
神花・野稲・阿多田に古墳が築かれ、当時の繁栄ぶりを推察することができます。
風光明媚な半島周辺は、半農・半漁を中心に平穏な日々を営んでいましたが、
1941(昭和16)年に勃発した太平洋戦争の翌(昭和17)年旧海軍の軍事基地となり、造成工事が始まりました。
1944(昭和19)年に大竹潜水学校・柳井分校が開校し、訓練が始まりますが、その翌(昭和20)年には、水中特別攻撃隊の特殊潜航艇〔蛟龍(こうりゅう)・海龍〕と人間魚雷(回天)の訓練基地へと大きく変容し、この平生回天基地からも若い特攻隊員が出撃した記録が残っています。
戦後の一時期、基地跡は駐留軍の駐屯地となりますが、
1948(昭和23)年からは、法務省(若い受刑者の更生と社会復帰のため)の少年矯正施設「新光学院」として再使用されるようになりました。しかし、施設の老朽が激しく、1978(昭和53)年業務停止の後、2001(平成13)年にはすべての建造物を解体しました。
阿多田交流館は、解体された旧基地の一角に、2004(平成16)年11月6日に開館しました。』と阿多田交流館を紹介しています。
    1944(昭和19)年8月1日米内光政(1880-1946)海軍大臣の決裁で兵器として採用。
  1944(昭和19)年8月15日特攻部長大森仙太郎(1892-1974)少将が「回天」と命名。
  1945(昭和20)年3月1日平生突撃隊編成。
  1945(昭和20)年4月17日平生湾で訓練開始。(訓練中3名が亡くなったそうです。)
  1945(昭和20)年7月18日伊号第58潜水艦(母艦)にて6名出撃。のち5名の搭乗員が戦死。
  1945(昭和20)年8月15日敗戦。
  1945(昭和20)年8月18日特攻隊長・橋口大尉自決。(「自啓録」が交流館に展示されています)
阿多田交流館は
入場無料。閉館日:毎週月曜日、年末年始。開館時間:午前9時~午後4時。
構造:鉄筋コンクリート造平屋。敷地面積:2,850.11㎡。延床面積:240.05㎡。完成:2004(平成16)年6月30日。
2013年に周南市大津島で回天関連の施設などを見学したのです。
大津島には、1937(昭和12)年呉海軍工廠の魚雷発射試験施設が開設され、
1944(昭和19)年9月1日には回天の訓練基地が開設されていたのです。

今(2017年)回は、「回天」の基地があったことで、その資料などが展示されている「阿多田交流館」を見学したのです。展示資料は撮影禁止ではないようでしたが、わたしは展示された実物の資料を見ることに専念しました。それは、事前にもみた阿多田交流館公式web siteや平生町の阿多田交流館についてのweb siteに詳しく紹介されていましたので、展示資料の撮影は最小限にとどめてこの頁を編集しました。
生還装置や脱出装置もなく前進だけの人間魚雷「回天」、そのような武器をも使った先の大戦、戦争の悲惨さをわすれてはならない、再びそのような悲惨や惨禍をまねく戦争を起こしてはならないと、展示資料は、平和の中で育ち年老いてきたわたしに訴えていました。
 1703.25.裕・記編集

17.03.19..撮影
(山口県熊毛郡平生町大字佐賀3900-14

17.03.19..撮影
「映画“出口のない海”に使われた(実物大の)回天のレプリカ」

17.03.19..撮影
(説明板の回天図面を使用しています)

17.03.19..撮影
「回天のレプリカ」 と 「(回天運搬用)台車」

17.03.19..撮影
(野ざらしの台車どうにかならないのかと思いながら撮影しました)

17.03.19..撮影
「ふるさとを偲ぶ」碑 平成16(2004)年11月6日平生町建立

17.03.19..撮影
(交流館南面)、「ふるさとを偲ぶ」碑、回天のレプリカ、回天運搬用台車

17.03.19..撮影
展示室       (正面の九つの写真は散っていった若者たち)

17.03.19..撮影
右側に阿多田半島の模型展示があります(阿多田古墳関連、塩田時代、海軍基地時代)
海軍時代の施設配置図
(パンフレットの画像を使用しています)
 国土地理院・地図閲覧サービスの地図を使用しています



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