池田宗弘作ドン・キホーテ・シリーズ「主人は眠ることなく旭を迎え、従者は起きることなく朝を迎える

  宇部市大字沖宇部のときわ公園に展示されている池田宗弘作野外彫刻のドン・キホーテ・シリーズ「主人は眠ることなく旭を迎え、従者は起きることなく朝を迎える」です。
ドン・キホーテ・シリーズ「主人は眠ることなく旭を迎え、従者は起きることなく朝を迎える」
<ドン・キホーテ>前篇第8章 DON QUIJOTE SERIES
           池田宗弘   1987
 第12回現代日本彫刻展、宇部市野外彫刻美術館賞
素材:鉄、真鍮
サイズ: 330×81×230cm
   池田宗弘(いけだ むねひろ:1939-   )
東京都生まれ。武蔵野市美術学校彫刻科卒業。自由美術協会会員。1986(昭和61)年第2回東京野外現代彫刻展区長賞・大衆賞、第17回中原悌二郎賞優秀賞受賞。1995(平成7)年第2回木内克大賞野外彫刻展大賞。
◆(設置の説明板)◆
スペインの小説家セルバンテス(1547-1616)の書いた物語の一場面を彫刻にした。別々の行動で一夜を明かした二人の気持ちが氷上に出ていて、見比べると面白い。鎧や靴、水筒などの小物も丁寧につくってあるので、のぞき込んで観察すると、色々と発見できるかもしれない。
◆(作者のことば)◆
宇部市野外彫刻展は学生時代に、そして現代日本彫刻展は学校を出た年に開催されました。これは私に野外に設置する彫刻のあり方を考えさせる契機となりました。
当時は室内で人体彫刻(ヌード)を制作するのが勉強の主流であり、そうして作られた作品をそのまま屋外に設置することが何の疑問もなく行われていました。
これに対し宇部市の抽象彫刻は屋外に相応しい素材と形態を展示していました。設置場所を意識したそれらの作品は私に新しい感動と共に具象彫刻に対する問題点と研究課題を与えてくれました。以来30年「如何なるテーマと形態がその置かれる場所に一番相応しいものなのか?」という命題が実制作に入る以前の段階での多くの時間を使う原因となっています。
説明板をみずにこの作品をみてドン・キホーテの中にある「主人は眠ることなく旭(朝日)を迎え、従者は起きることなく朝を迎える」話をテーマにしているとわかる方はすごいと(ドン・キホーテについても詳しくないわたしは)思うのです。
作者の言葉でなるほど野外に展示されている具象作品にそういう目で見ることが必要なのだと教えられました。
広島市内を中心に圓鍔勝三作品をみてきて、作品が展示される場所を作者自身が訪れていたことを知っていましたので、この作者・池田宗弘の作品制作に対する真摯な姿勢を(わたしは少しばかり)知ったように思ったのですが。
18.01.31.裕・記編集

17.08.02.撮影
山口県宇部市大字沖宇部254  ときわ公園ときわミュージアム本館(世界を旅する植物館)前

17.08.02.撮影

17.08.02.撮影

17.08.02.撮影

17.08.02.撮影
主人(ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ )は眠ることなく旭を迎える

17.08.02.撮影
従者(サンチョ・パンサ)は起きることなく朝を迎える

17.08.02.撮影



「宇部市」編



何処に行ってもぶらり散歩
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