原爆ドーム周辺・地下水調査 2007年

  中区大手町の平和記念公園・原爆ドーム周辺の「地下水調査 2007年」についてこの頁で取り上げました。
報道によると
『2006(平成18)年4月広島市が原爆ドームの周辺9地点の表土を調べたところ7地点で土壌汚染対策法※で定める基準の1.3倍〜33倍にもおよぶ鉛が検出されたことから、今回地下水にも汚染が広がっているのではないかということで調査することにした。』そうです。
「広島市は、原爆ドーム周辺での地下水の汚染状況を調べる観測井(かんそくせい)を、原爆ドーム北側の相生通りに近いところに1箇所、原爆ドーム南側動員学徒慰霊塔よりに1箇所ずつ設置する」と以前ラジオで聴いていましたので何時からかなと思っていたのです。
昨(2007年9月10日)日平和記念公園に立ち寄ったときに観測井を掘る作業がはじまったことを知り撮影しました。
2箇所かなと思っていたら、9月12日TVニュースをみていたら3箇所観測井を掘るということを聞きました。
(2007年)10月29日NHKTVローカルニュースなどを見聞きしていたら、「広島市は10月26日、2005年に敷地内の土壌から基準値を超える鉛が検出された原爆ドームの地下水に異常はなかった、との調査結果を発表した。広島市によると、調査した3箇所のうち2箇所からは鉛が検出されず、残る1箇所も基準値以下だった。今後も年1回の調査を続ける。」と云っていました。基準値以下の数値が如何なるものかわたしはわかりませんでしたが、まずは安心しなさいということだろうと思ったのですが・・・
なぜ、鉛が検出されたかの原因は不明とされていますが、2002(平成14)年度原爆ドーム保存工事の際に建物の劣化を防ぐために窓台に鉛板などを使用したところなどから鉛が出たのではと云われもしましたが、広島市によると「鉛板を保護するフッ素樹脂系塗装に問題はなくそこからの流出は考えにくい」としています。
鉛中毒(なまりちゅうどく)  
鉛による中毒。多くは印刷業・蓄電池製造業・鉛鉱山などで職業病として見られ、かつては鉛入り白粉(おしろい)による中毒が役者に多発した。貧血・腹痛・下痢または便秘、頭痛・言語障害・神経麻痺などの症状を呈する。鉛(えん)中毒。
昔は家庭に引込む水道管に鉛管を使っていました(現在も取替えられず残っているものをみたこともあります)。
東京都水道局の資料には「通常の使用状態では厚生労働省の水質基準に適合しており問題ありませんが、水道水が管の中に長時間滞留すると水質基準を超える鉛が溶け出すことがあります。朝一番に水道水を使うときや、しばらく水道水を使わなかったときは、念のためバケツ1杯程度の最初の水は、散水など飲用以外にお使いください。」と注意書きがあります。
「原爆ドーム周辺での地下水の飲用がないため法的措置は必要ないが、鉛検出の原因が特定できなかったことから観測井を設置し地下水を調査することにした」そうです。
新聞はそれとなく見ていますが、わたしは今日(2008年10月31日)現在2008年の水質調査したという記事は見ていません、どうなのかなと思っています。ボーリング跡は蓋を付け再検査できる体制になっているなと撮影していましたので、その画像を追加しました。
08.10.31更新    07.09.11裕・記編集
   関連頁2002年度現状維持工事のとき取付けた鉛板

07.09.10撮影
原爆ドーム南側、動員学徒慰霊塔から原爆ドームに行こうとした時、2つある階段の西側が通行止めになっていました

07.09.10撮影
ボーリング機械で直径5cmの孔を深さ≒8m掘り、塩ビパイプを埋めて地下水汲み上げるそうです

07.11.19撮影

07.11.19撮影
11月になってボーリング跡はどうなっているか見てみました
土壌汚染対策法  
「近年、有害物質による土壌汚染事例の判明件数の増加が著しく、土壌汚染による健康影響の懸念や対策の確立への社会的要請が強まっている状況を踏まえ、国民の安全と安心の確保を図るため、土壌汚染の状況の把握、土壌汚染による人の健康被害の防止に関する措置等の土壌汚染対策を実施することを内容とする。」平成14(2002)年5月22日に成立、5月29日公布されました。



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