原爆ドーム保存工事第3回・施工後(2003年)

  中区大手町の平和記念公園・原爆ドームの“保存工事(第3回)”「竣工後」についてこの頁で取り上げました。
※工事看板には「現状維持工事」とありましたが、広島市公園整備課の資料では「保存工事第3回」としています。
第3回保存工事 平成14(2002)年10月〜平成15(2003)年3月
主に雨水による劣化要因の軽減
?雨水対策
  (壁天端、窓台、ドーム下内壁、旧倉庫、地下室)
?補強鋼材の塗装
?旧倉庫天井スラブに対する保存措置
“平成11(1999)年三月策定の「史跡原爆ドーム保存整備計画」にもとづき、学識経験者で構成する史跡原爆ドーム保存技術指導委員会の指導・助言をもとに具体的な現状維持工事の内容を決定してこの度の、主に漏水による劣化要因を軽減する事を目的として過去の保存工事で施工された補修材の劣化防止を中心に行う”といっています。
窓部分の水切部分に鉛製の水切り取付けられ、壁天端に防水シートを取付けたようです。
2006年になって原爆ドームの周辺9地点の表土を調べたところ7地点で土壌汚染対策法で定める基準の1.3倍〜33倍にもおよぶ鉛が検出されたそうで、その汚染原因がこのとき使用した鉛板ではないかと疑われています(広島市は否定していますが地下水の汚染がないか調査するそうです)。
現状維持工事が終わったと報道で知り2003年3月撮影しこの頁を編集しました。
2006年報道で、土壌汚染の原因になったのではと疑われていることを知りました。
建築屋の端くれであるわたしは、鉛板は防水性、加工性に優れ、はんだ付けで気密性が得られることで、以前の現場で定礎箱に使用されたことがあったことを思いだします。
定礎箱は鉛中毒までの使用量ではなかったのですが、今回の維持工事では大量というほどの量だったのかと思いましたが。
この頁編集時には“現状維持工事(2002年)”「施工後」という標題にしていましたが、
2020年第5回保存工事がはじまったとの報道で広島市のweb siteをみるとここで取り上げた現状維持工事を「保存工事第3回」となっていましたので、改題しました。
20.10.02.改題   07.09.11更新   03.03.10裕・編集
  関連頁:保存工事(第3回)始まる   工事用足場組中   施工後詳細

03.03.02撮影
広島市中区大手町1-10
2.窓台に対する保存措置  金属板(鉛板)が取り付けられました
※鉛板は加工しやすく、現場に即応した形に容易にできるから採用されたようですが、2006年鉛汚染の原因ではと疑われています

03.03.14撮影
1.壁天端に対する保存措置  (壁の天端に防水シートを貼っているようです)

03.03.14撮影
3・4・5旧倉庫の陸屋根に対する保存措置  (屋根をシート防水したようです)

03.03.14撮影

03.03.14撮影



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