(平和大通り芸術展2019)中西紗菜作「寂寥」

  中区中町のANAクラウンプラザホテル広島に展示されている中西紗菜作「寂寥」です。
※2019年2月23日から3月24日まで開催されています。
中西紗菜(Sana NAKANISHI)    寂寥 Lonelinese 2018
平成28(2016)年度卒業製作買上げ作品
広島市立大学芸術資料館所蔵
中西 紗菜 デザイン工芸学科 金属造形
H:1,300×W:370×D:630 ㎜   素材:アルミ、鉄。鍛金・彫金技法
本来鳥は、その外観から鳥自体の感情を把握する事は困難な生き物である。
作者は、動物園で見かけた「ヘビ喰い鷲」のスマートで女性的なフォルムの美しさに引かれ、この鳥をモチーフに、女性の内なる感情を表現しようとした。鳥を女性的なフォルムに変換する事と合わせ、顔の表情に彩色を施すことで、より女性の憂いある表情を創出しようとした。若い女性のどことなくもの悲しい孤独な感情表現に繋げていっている。アルミの板を使い、鍛金・彫金の技法を用いて羽の持つ軽やかさと艶やかさ、色調を表現しながら、感情表現に繋げるフォルムを根気強く探り出している。
また、この鳥の特徴である羽の黒色はアルミニウムを化学的に酸化させた酸化色を応用し、フォルムを壊さないよう慎重に調整している。足は、鉄材を使い、鍛造技法と熔接を使って力強く表現し強い生命感をも表現している。

作品プレートには作品についてのコメントはなかったので、広島市立大学の2016年優秀作品紹介頁にこれらの作品についての(上記)コメントがありましたので引用しました。
*(触れない作品には)、次回から作品プレートには素材を記述していただきたいものです。
(せきりょう)
寂寥:
[名]心が満ち足りず、もの寂しいこと。「寂寥感」
[形動タリ]ひっそりとしてもの寂しいさま。「寂寥とした冬景色」
新聞やローカルニュースでこの平和大通り芸術展が今(2019)年も開催される事を知りました。
ここ全日空ホテル1階ロビーに寂しく展示されていました。
ロビー展示ですので部屋の中心に展示することはホテル商売の邪魔になるから、柱近くの邪魔にならない処に展示することは仕方ないでしょうが四方から作品を見ることができないことは作品の名のように寂しいものでした。
ホテルに入る前に、前庭西側に建立されている杭谷一東作品:ESPERIENZA(経験)をご覧になってからロビー展示のここで取り上げた中西紗菜作「寂寥」をご覧になったらとお節介な紹介です。
  関連頁:杭谷一東作品:ESPERIENZA(経験)
19.03.09 裕・記編集

19.02.24.撮影
広島市中区中町7-20  ANAクラウンプラザホテル広島

19.02.24.撮影

19.02.24.撮影

19.02.24.撮影

19.02.24.撮影

19.02.24.撮影



「平和大通り」編


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中西紗菜作「寂寥」


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