(国土建設週間記念植樹)ソテツ

  中区大手町の平和記念公園中国四国土木出張所職員殉職碑の根際に植樹されている「ソテツ(雄)」です。
※第20回国土建設週間の記念として植樹されました。
  語り継ぐ平和の緑 台帳番号A-93  国内外からの寄付樹木
樹種:ソテツ (Cycas revolut)
寄付者:国土建設週間記念植樹
寄付年:1968(昭和43)年7月10日
寄付の経緯:
建設省の前身である内務省の中国四国土木出張所は、1945(昭和20)年当時、広島県産業奨励館(現在の原爆ドーム)の3階全部と1階の一部を使用していました。
1945(昭和20)年8月6日米軍により投下された原子爆弾により、職員93名のうち52名が殉職しています。
このソテツは、建設省中国地方建設局(現在の国土交通省中国地方整備局)が、原爆ドームの北側の一角にある「建設省(内務省)原爆殉職者慰霊碑」のそばに、原爆殉職者への慰霊の想いと慰霊碑周辺に美観をそえるため、第20回「国土建設週間」※の記念行事の一環として、1968(昭和43)年7月10日に植樹したものです。
※「国土建設週間」は、1948(昭和23)年)7月10日に「建設省」が「建設院」から昇格したことを記念し、1949(昭和24)年)から7月10日を「国土建設記念日」と制定し、7月10日から16日を「国土建設週間」と定め、安全で快適な国民生活を実現する国土建設を推進するため、国民の理解と協力を得ることを目的として各種広報活動等を展開していたものです。〔2000(平成12)年)まで実施されました。〕
(そてつ)
蘇鉄:
ソテツ科の常緑低木。暖地の海岸付近に自生し、また観賞用に栽植される。
幹は太く、単立し、高さ約3m。葉は大形の羽状複葉で、頂に群生する。雌雄異株。雄花は夏、幹頂につき、円柱形で鱗片が螺旋(らせん)状につく。また、雌花は多数重なってつく。種子は球形で朱色に熟す。種子と髄に含まれるデンプンは有毒だが、よく晒(さら)せば食用ともなる。池野成一郎によって精子が発見された。「蘇鉄の花」の 季語は夏。
(いけのせいいちろう)
池野成一郎:
(1866-1943)
植物学者。東京生まれ。帝国大学農科大学教授。
1896年(明治29)年ソテツの精子を発見、種子植物とシダ植物の類縁を明確にし、植物分類学に貢献。ローマ字論者で「実験遺伝学」をローマ字で著す。
※1896年、時を同じくして平瀬作五郎によってイチョウの精子が発見されたそうです。
ここで取り上げたソテツは雌木で雌花が咲いていました。
2020年になって、“語り継ぐ平和の緑”標識が取り付けられていることに気が付き撮影し、この頁を更新しました。
21.12.03.更新  05.07.17裕・編集

20.12.18.撮影
広島市中区大手町1-10  平和記念公園中国四国土木出張所職員殉職碑根際

20.12.18.撮影
(背後の原爆ドームは第5回保存工事が行われています)

20.12.18.撮影
画像右側が、「建設省(内務省)職員殉職之地」碑です。

05.07.16.撮影
広島市中区大手町1-10  平和記念公園原爆ドームの北西側

05.07.16.撮影

05.07.16.撮影
蘇鉄の雄花



「平和記念公園の草木達」編



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中国四国土木出張所職員殉職碑
 中国四国土木出張所職員殉職者の方々

(国土建設週間記念植樹)ソテツ



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