江波漕伝馬船
  中区江波南に格納されている「江波漕伝馬船」です。
*コロナ禍で「川上り」も中断されましたが、2023年に四年ぶりに復活したとのニュース記事を取り上げました。
広島市指定重要無形文化財    指定:平成8(1996)年5月27日  保持者:江波漕伝馬保存会
江波(えば)の漕(こ)ぎ伝馬(でんま)
「江波の漕ぎ伝馬」は、木造の伝馬船を漕ぎ進めていく伝統芸能で、江戸時代に始められたものと考えられます。
毎年、旧暦6月17日に行われる厳島神社の管絃祭では御座船を曳(ひ)く役割を果たしており、その前日には本川の川のぼりします。これらの行事で使用される木造伝馬船は、代々「明神丸」といい、この港(江波港)で保存されています。音頭や太鼓、采(さい:色とりどりに彩色した紙を細長い棒につけたもの)振りに調子を合せて、右舷、左舷各七丁の櫂で漕ぎ進め、艫(とも:船尾)の左舷にある大櫂で舵をとります。
近世における城下町広島の外港としての江波の海運の盛況や、漕ぎ船の役割執行を通して、江波の信仰、人生儀礼、操船など習俗の諸相を今によく伝える、貴重な民俗文化財です。
平成10(1998)年3月31日 広島市教育委員会
「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」認定 江波漕伝馬保存会 
漁村の魅力を掘り起こし、忘れられていく歴史や文化に光をあてるため、全国各地の漁村から、歴史、文化、伝統のあるすぐれた施設を「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財百選」に選定するにあたり、広島県は県下幾多ある中から江波の漕ぎ伝馬を推薦し、これが農林水産大臣・中川昭一殿より平成18(2006)年2月22日認定されました。
(てんません
伝馬船:
小型の和船。普通、本船に搭載され岸との間の荷物の積み降ろしに用いられた。
橋船。はしけ。てんまぶね。
(てんま)
伝馬:
2)「伝馬船」の略。
1)逓送(ていそう=人から人へ受け継いで送ること)用の馬。
律令制では、各郡におき官吏の公用に供した。平安時代以降、制度は乱れたが、江戸幕府はこれを整備し、主要幹線路の宿駅ごとに一定数、常備させて公用にあてた。
          漕ぎ伝馬
普段は、江波港内の建物の下に格納されている漕ぎ伝馬「明神丸」です。
管弦祭(旧暦6月17日)には阿賀(呉市)の船とともに参加します。
厳島神社境内の枡の中にまで入ることができるのは江波の漕ぎ伝馬だけです。漕ぎ伝馬は、枡形と呼ばれる場所で豪快に旋回し、雄姿を見せます。
管弦祭前日の「川上り」や「火祭り」でも主役です。
2007年11月交流ウォークのときにこの江波の漕ぎ伝馬のことを教えていただいたのです。
百選にはいろいろなものがあることを少しづつですが知ってきていますが、「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」なるものも制定されていることを知りました。100÷47都道府県≒2ということから、全国を対象にしている百選なら広島にはだいたい2つかおおくて3つだなと思うようになってきているのですが。
2011年訪ねた時に“ほお〜江波!散策会実行委員会”設置の説明板が設置されている事に気が付き撮影しましたので、追記しこの頁を更新しました。
     中國新聞2023年8月3日 広島都市圏面 (下高充生記者)
   安全祈願 伝馬船「川上り」
   中区の保存会 きょう(8月3日)管弦祭
広島市中区の江波漕伝馬保存会は、8月2日中区の本川と元安川で江戸時代から続く伝統の「川上り」をしました。厳島神社で8月3日ある管弦祭で御座船を引く大役を務めるのを前に、川沿いの神社で安全を祈願をしたのです。
39人が衣羽(えば)神社宮司に送り出され、江波港を出港、舟歌や太鼓に合わせ、櫂を操り、住吉神社や空鞘稲生神社に参拝し、原爆ドーム前まで≒4kmを進みました。
新型コロナウィルスの影響で、「川上り」は4年ぶりでした。
新型コロナ感染が終息したわけではありませんが、新型コロナをインフルエンザなどと同じ5類に下げ、日本政府も経済の低迷を打破する政策を選択したことで、ここで取り上げた管弦祭も4年越しに復活したニュース記事でしたので、取り上げました。下段に不鮮明ではありますが記事中の写真も取り上げました。、
23.08.25.更新    08.06.28裕・記編集

’08.04.05.撮影
広島市中区江波南1-20

’07.11.19.撮影

’08.04.05.撮影
伝馬船「明神丸」

’08.04.05.撮影

’07.11.19.撮影
「江波の漕ぎ伝馬」説明板 「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」認定証
説明板の写真を使用しました
旧暦6月16日管弦祭前日、(元安川)川上り 旧歴6月17日管弦祭当日

2023年8月3日中國新聞記事の一部を撮影



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