八幡川クリーンプロジェクト

  佐伯区藤垂園の八幡川(やはたがわ、右岸)堤防に設置されている
                  「八幡川クリーンプロジェクトの生き物プレート」をこの頁では取り上げました。
八幡川クリーンプロジェクト               -夢配達人プロジェクト推進事業-
私たちは、広島市立五日市南小学校4年生です。
昨(2004)年の6年生の「八幡川の水をきれいにして、泳げるようにした」という夢を引き継ぎ活動してきました。この夢は、昨年青少年育成広島県民会議が実施した「夢配達人プロジェクト」に県内小学生が提案した1,371件の中から選ばれました。
私たちは、先輩の夢を引き継いで活動するうちに、「八幡川を生き物いっぱいのきれいな川にしたい」という私たち自身の夢を描くようになりました。
それは、川に入り生き物を観察する中で、ふるさとの八幡川には、思いもしなかったたくさんの生き物がいることを知ったからです。環境サポーターの先生に生き物の名前を教えていただき、書物で調べたり、地域に住む方々に昔の川の話を聞いたりして、生き物に詳しくなるにつれ、八幡川をますます好きになっていき、ふるさとの川として大切にしていきたいと思うようになりました。
ところが、保護者たちにも協力していただきゴミ拾いをしてみると、沢山の空き缶や煙草の吸殻、お菓子の袋などのゴミが落ちていることに気付き、とても悲しくなりました。生き物たちが棲めないような川にはしたくありません。

環境サポーターの先生に教わった食物連鎖の話で、干潟の大切な役割を分かりました。
私たち人間も地球に住むひとつの生き物です。干潟の環境を守っていくことが私たちの責任だと思います。私たちの夢「八幡川を生き物一杯のきれいな川にしたい」を実現していくためには多くの方々の協力が必要です。
ここに取り付けてある生き物プレートは、画家の先生に指導していただき、私たちが描いた絵をもとに、地域の工場でエッチング(etching)にしていただいたものです。また、陶板は陶芸家の先生が支援してくださいました。広島西南ロータリークラブ、広島西ロータリークラブにもお世話になり、父母や地域のいろいろな方々に協力していただき私たちの夢の実現に向け一歩ずつ踏み出すことができました。
川沿いを散歩される際には是非プレートをご覧になり、沢山の生き物がそこで生きていることを知っていただきたいと思います。                        2006(平成18)年1月 広島市立五日市南小学校四年生
八幡川生き物プレート ※(2)は、2枚あるもの
シロスジフジツボ ヒメハゼ2 ウグイ アナジャコ イソテッポウエビ
ニホンスナモグリ(2) ヌマチチブ マメコブシガニ アシハラガニ コメツキガニ
モスクガニ ヤマトヌマエビ ソトオリガイ オキシジミ ハクセンシオマネキ
アラムシロガイ ギンポ2
平成16(2004)年度夢配達人プロジェクト:「地域のみんなで八幡川をきれいにして、泳げる川にしたい。」
実施状況:
川の清掃、自然観察会などを実施し、八幡川の環境浄化と現状の理解を深めている。また、地元での催しの際に、"夢" の紹介と取り組み状況を報告している。
平成18(2006)年1月24日には八幡川河口の護岸遊歩道へプレートを設置し、夢配達人の取り組みや川に生息する生物を紹介。現在は、八幡川クリーンアップ大作戦として地域に定着。
公益社団法人青少年育成広島県民会議とは(青少年育成広島県民会議の資料によると)
『青少年育成県民運動の推進母体として、1966(昭和41)年の設立以来、時代を担う青少年の健全な育成を図ることを目的に様々な事業を行なってきました。
昨今の多様化した青少年をめぐる問題に、国、県、市町の行政や青少年団体など関係機関と連携して、県民総ぐるみの育成運動に取り組んでいます。
2011(平成23)年4月1日付けで公益社団法人に移行し、果すべき役割がますます大きくなりました。』
八幡川河口近くに架かる新八幡川橋が、2僑体制化のため新しいもう一本の新八幡川橋が架橋されていることを知りましたので、撮影に行こうと八幡川右岸堤防遊歩道を南へ歩いているときに堤防壁に取り付けられたプレートと陶板をみたのです。
それらは、ザインされた陶板と生き物を描いたステンレスプレートでした。見ていると、わたしの知らない(海洋の)生き物を紹介したプレートばかりでしたので、撮影したのです。
撮影ミスがなければ、設置プレート全部をこの頁で取り上げました。
  太田川放水路ですが、ハゼ釣りを何度もしたことがありますが、ヒメハゼという区別をすることもなく釣っていました。
またシジミを獲ったこともありましたが、中に大きなシジミだなと思った貝を獲ったこともありましたが、オキシジミといいシジミとは違う科に分類された貝だったことを今回知りました。
16.07.11.裕・記編集

16.06.28.撮影
広島市佐伯区藤垂園(とうすいえん)  八幡川堤防

16.06.28.撮影
シロスジフジツボ
しろすじふじつぼ:白筋藤壺 [学]Balanus albicostatus
節足動物門甲殻綱完胸目フジツボ科に属する海産動物。
直径2cm内外、円錐形の典型的なフジツボで、殻口がやや広くて五角形に近い。各殻板には数本の強い白色縦走肋(ろく)がある。
本州中部以南の各地、中国、台湾まで分布し、内湾の岩礁、桟橋、河口の岩などに群がって固着し、低い塩分濃度によく耐える。ごく近縁のドロフジツボも、塩分濃度の低い泥質地の杭などに固着するが、背板が鋭くとがり、殻表が滑らかで暗紫色の縦走条があるので識別できる。

16.06.28.撮影
ヒメハゼ
ひめはぜ :姫沙魚 nacked-headed goby  [学]Favonigobius gymnauchen
硬骨魚綱スズキ目ハゼ科に属する海水魚。
両眼は頭頂部に並び、左右の腹びれは合して平たい吸盤形をなす。全長10cmに達する。雄は雌より大きくなり、第1背びれの鰭条(きじょう)が糸状に伸びる。
宮城県と山形県以南、南西諸島の西表島までと、朝鮮半島、中国に分布する。
内湾の砂ないし砂泥底の干潟にある潮だまりでみられる。産卵期は夏。二枚貝の殻を砂で埋め、その殻の内面に卵塊を産み付け、雄親魚がそれを守る。佃煮の材料に混入することがある。

16.06.28.撮影
ウグイ
うぐい:鯎 [学]Tribolodon hakonensis
硬骨魚綱コイ目コイ科に属する魚。イダ、イゴ、ハヤ、アカウオ、アカハラ、クキなどともよばれるが、近縁種を混称している場合がある。
沖縄県を除く日本全国と樺太、朝鮮半島南部に分布する。
淡水域のみで一生を過ごすもの、一生の大部分を海で過ごし産卵期に川へ溯上するもの、一生のうちに海と川を何回も往復するもの、とさまざまな生活史を示す。後二者、すなわち回遊性のものは全長50cm以上に達するが、前者は35cmぐらいまでとやや小形である。いずれも鱗が小さく、側線は完全で、口ひげはない。背部を除く全身は銀白色であるが、産卵期には体側が朱赤色を呈し、背部は黒化する。
湖、池、沼や川の上流から下流までと広範囲に生息する。酸性水に強いことも有名で、ほかの魚のすめない酸性湖や酸性河川にも本種だけはみられる。川では大きく深い淵にとくに多く、水生昆虫や付着藻類を主食にしている。イヌやネコなどの死骸に群がって食いちぎり、夏には生ごみをあさる。湖では開水面の上層や中層を泳ぎ回って、浮遊生物を摂食し、琵琶湖では冬にコアユを食害する。海では沿岸部をおもな生息地としているらしく、港内などでよく釣れる。淡水産ウグイは水温13℃ぐらいで産卵を開始し、礫底の産卵場にはときとして数千尾が密集する。回遊性ウグイの産卵期はやや早く、水温11~17℃の増水時に一斉に川へ溯上してくる。

16.07.16.撮影
アナジャコ
あなじゃこ:穴蝦蛄  [学]Upogebia major
節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目アナジャコ科に属するエビ型の海産動物。分類学的には広い意味のヤドカリ類に含まれる。
北海道から九州までの内湾にごく普通にみられ、朝鮮半島、中国北部にも分布する。体長10cmほどで、頭胸甲は前方にとがり、左右の鰓域(さいいき)が膨れている。腹部は幅広く、一見シャコを思わせる。第1胸脚はきわめて不完全なはさみとなっている。
潮間帯から水深20mぐらいまでのやや硬い砂泥地に、直径2.5cm、深さ30cmほどの穴を掘ってすむ。産卵の盛期は5月上旬から6月中旬。食用とすることはないが、多産する東京湾、瀬戸内海、有明海などでは、マダイやクロダイ釣りの餌とする。

10.09.18.撮影
イソテッポウエビ
いそてっぽうえび:磯鉄砲海老 [学]Alpheus lobidens de Haan
節足動物門甲殻綱十脚目・テッポウエビ科に分類される。
大きさ.およそ体長5cm.。分布.は相模湾以南、インド洋と西太平洋、地中海東部までの熱帯・温帯域に広く分布する。
和名通り海岸の石の下や砂泥底に生息し、干潮時に海岸の石をひっくり返すと見つかる。「パチン」という音は、テッポウエビがはさみを打ち鳴らす音で、パチンと音を鳴らすことからテッポウエビと呼ばれている。
形態.は腹節の色が白く、幅の広いよく向きの黒帯がある。第1ハサミ脚が片方大きい。ただし生息環境や体色の類似種が多く、同定が難しい。

16.06.28.撮影
ニホンスナモグリ
ニホンスナモグリCallianassa japonica
内湾の砂泥地に深さが30~50cmの穴を掘ってすむ。
(※スナモグリとニホンスナモグリの見分け方は、わたしにはわかりません9
すなもぐり:砂潜  [学]Callianassa petalura
節足動物門甲殻綱十脚目スナモグリ科に属する海産動物。
体形はエビ型であるが、分類学的には異尾類(ヤドカリ類)に属する。
体長5cmで、白色半透明。頭胸部は円筒形、腹部は背腹にやや扁平。額角(がっかく)はない。
第1胸脚は左右で著しく大きさが異なるはさみ脚である。第2胸脚は小さなはさみ、第5胸脚は不完全なはさみをもつ。北海道から九州まで、外洋性の磯の砂地に潜って生活する。

16.06.28.撮影
ニホンスナボグリ

16.06.28.撮影
ヌマチチブ
ヌマチチブTripletooth brevispinis
※『チチブ と同属でよく似たヌマチチブ は、学術的な調査等を除けば区別されないことが多い。』とWikipedia出は云っています。
ちちぶ :知々武 dusky tripletooth goby  [学]Tridentiger obscrus
硬骨魚綱スズキ目ハゼ科に属する魚。北海道から九州までの日本各地および朝鮮半島に分布。関東地方や東海地方ではダボハゼとよぶ所がある。
河口の汽水域に多く、中・下流の淡水域にもすむ。単独で底生生活を送る。日本では普通にみられるハゼの一種で、全長12cmに達する。
体は黒く、雄の第1背びれの鰭条(きじょう)は糸状に伸びる。底生の小動物を食べる。4~9月に水底の石その他の固形物の平たい面、とくに下面に卵群を産み付け、雄の親魚がそれを守る習性がある。仔魚(しぎょ)は孵化後約1か月間浮遊生活を送り、全長1cmほどの稚魚に成長して底生生活へ入る。寿命は3年に及ぶ。

16.06.28.撮影
マメコブシガニ
まめこぶしがに:豆拳蟹  [学]Philyra pisum
節足動物門甲殻綱十脚目コブシガニ科に属するカニ。
日本各地から朝鮮半島、中国北部に分布する。甲幅・甲長とも1.5cmほどで、半球状。甲面は顆粒(かりゅう)で覆われている。黄褐色ないし灰黒褐色で、一般に甲面正中線に白い帯状斑がある。
内湾の干潟にすみ、初夏の生殖時期になると、雄が後方から雌を抱きかかえているのをみることができる。
近縁種に浅海産のヘリトリコブシガニがあるが、甲の周縁に数個の大きな顆粒が縁どりのように並んでいる。

16.06.28.撮影
アシハラガニ
あしはらがに:葦原蟹 marsh crab  [学]Helice tridens
節足動物門甲殻綱十脚目イワガニ科に属するカニ。
青森県以南、沖縄、朝鮮半島、台湾に分布する日本近海の固有種。
河口の湿地帯にすみ、アシ原にとくに多い。甲幅3.5cmほどの四角形で、体に厚みがある。眼窩(がんか)外歯の後方に大きな歯が二つ、痕跡的な歯が一つある。眼窩下縁に沿って雄では16~18個、雌では三十数個の顆粒(かりゅう)が一列に並び、はさみ脚の長節にある稜(りょう)でこすって発音する。体は暗青緑色で、甲の前側縁と、はさみは黄色を帯びている。
この属には日本、朝鮮半島、中国北部、台湾から8種が知られ、主として発音器官の違いで区別される。南日本にはヒメアシハラガニがみられ、沖縄にはリーチアシハラガニが多い。

16.06.28.撮影
コメツキガニ
こめつきがに:米搗蟹  [学]Scopimera globosa
節足動物門甲殻綱十脚目スナガニ科に属するカニ。
内湾の砂泥地の干潟に群生する。北海道南部から沖縄諸島まで、黄海沿岸各地、シンガポールから知られている。
甲幅1cmほどで、前方がやや狭い丸みのある四角形であるが、甲面が強く隆起しているために球形にみえる。はさみ脚と歩脚(ほきゃく)の長節には長円形の薄い膜からなる鼓膜状の器官があり、聴覚に関与しているものと考えられている。
満潮時には砂中に潜っているが、干潮になると巣穴から出て、はさみで砂泥をすくって口に入れ、有機質だけを食べて残りを団子にして穴の周囲にばらまく。餌をとりながら、体を持ち上げ、両方のはさみを緩やかに上下運動させる。この行動は雌雄とも行い、その意味は明らかでないが、和名はこれを米を搗くのに見立てたものであろう。
干潟に個体数が少ないと巣穴の周囲を縄張りとして守るが、個体数が多くなると縄張り意識がなくなる。

16.06.28.撮影
モスクガニ
※佐伯区ふるさと文庫:八幡川水生生物ガイドブックには、モスクガニ、モズクガニという記述はなく。
モクズガニの紹介があり『八幡川中流下流域にはモクズガニという体に毛が生えたカニがいます。・・・・』とありますのでこの蟹ではないのでしょうか。
もくずがに:藻屑蟹 Japanese mitten crab  [学]Eriocheir japonicus
節足動物門甲殻綱十脚目イワガニ科に属するカニ。
各地でカワガニ、ケガニ、ズガニなどとよび、食用にする。
樺太、北海道から琉球諸島、朝鮮半島南部、台湾、香港に分布し、小笠原(おがさわら)諸島からも知られている。
甲幅6cmあるいはそれ以上に達し、甲の輪郭は丸みのある四角形。額は波状に張り出す。甲の前側縁には幅広い3歯と痕跡的な1歯がある。はさみ脚は左右同大。掌部全面と両指基部に長い軟毛が密に生えており、表面は見えない。
川の中流域で生活するが、産卵のために川を下り、2、3回産卵し、幼生を放出した約半年後にふたたび川を上る。一部の個体はそのまま潮間帯に残るらしい。
近縁種のシナモクズガニ(近年はチュウゴクモクズガニともよばれる)はシャンハイガニの名で食用として輸入されている。モクズガニによく似ているが、額歯、前側縁歯ともずっと鋭い。朝鮮半島の黄海沿岸、忠清南道付近でモクズガニと分布を接し、中国全土のクリークに生息する。現在ではヨーロッパ各地の河川にごく普通にみられるが、幼ガニが黄河か揚子江(ようすこう)から船倉の水とともに運ばれたと考えられ、甲殻類の人為的移住の好例となっている。

16.06.28.撮影
ヤマトヌマエビ
たまとぬまえび:大和沼蝦  [学Caridina multidentata
日本産ヌマエビ科の中では大型種
成体の体長はオス35 mm、メス45 mmほど。メスは大きいものだと50 mmを超えることもある。
メスの方が大きくて体色が濃く、体つきもずんぐりしている。複眼は黒く、ヌマエビ類としては大きい。複眼の間にある額角はわずかに下向きで、鋸歯状の棘が上縁に11~27個、下縁に4~17個ある。5対の歩脚は短くがっちりしていて、このうち前の2対は短く、先端に小さな鋏がある。
体色は半透明の淡青色-緑褐色で、尾の中央に三角形の黒い小斑、尾の両端に楕円形の黒い斑点がある。体側には線状に赤い斑点が並ぶが、オスは点線状(・・・)、メスが破線状(- - -)である。また、個体によっては背中の真ん中に黄色の細い線が尾まで走る。
ぬまえび:沼蝦  [学]Paratya compressa
節足動物門甲殻綱十脚目ヌマエビ科に属する小形のエビ。体長3cm。
北海道を除く日本全国に分布するが、本州中部以南に多い。池沼、湖、川の下流域にすみ、幼生は海で育つ。
額角(がっかく)は上縁に14~34歯、下縁に0~8歯をもつが、上縁の後方0~5歯は頭胸甲上にある。第1、第2脚にはさみをもつが、先端に毛の束があり、また腕節の上縁が深くくぼんでいる。
西日本の河川に多いいわゆるタエビはミナミヌマエビNeocaridina denticulataで、釣り餌として高価である。

16.06.28.撮影
ソトオリガイ
そとおりがい:衣通り貝  [学]Laternula marilina
軟体動物門 二枚貝綱 ウミタケガイモドキ目 オキナガイ科。
5cm前後になる。貝殻は長い楕円形で薄くもろい河川などの流れ込む、干潟に生息。 一般に食用ではない。

16.06.28.撮影
オキシジミ
おきしじみ:沖蜆 Chinese circular clam  [学]Cyclina sinensis
軟体動物門二枚貝綱マルスダレガイ科の二枚貝。
本州、四国、九州および朝鮮半島、台湾、中国沿岸に分布し、普通、内湾の潮間帯泥底にすみ、潮干狩の獲物の一つになる。
殻の外形は丸みがあって、殻高、殻長ともに50mmぐらいで、殻頂は前へ傾いている。
殻表は褐色ないし黄色で、縁部は紫色を帯びる。また縁部では放射肋(ろく)および成長脈が明瞭である。内面は白色で、腹縁は細かく刻まれている。食用にされるが、漁業対象になるほどまとまってとれない。
※シジミとは種類(科)が違う、一般的なシジミより大きい。
しじみ:蜆 freshwater clam
体動物門二枚貝綱シジミ科に属する二枚貝の総称。この科Corbiculidaeの仲間は、日本のみならず台湾、東南アジア各地にも分布する種類があり、淡水または汽水にすむ。
一般に殻は三角形状で、殻頂部はよく膨らむが、老成すると殻頂部は侵食されて殻皮がはげ、白い殻質が露出しているのが普通である。殻表には強い成長肋(ろく)がある。殻皮は黄色を帯びているが、老成すると黒色となる種が多い。両殻のかみ合せには放射状に配列した主歯のほか、前後に長い側歯があり、外靭帯(じんたい)がのる歯丘は著しい。殻の内面は紫色ないし白色。軟体は白色であるが、水管の先端はやや黒い。淡水にすむものは胎生であるが、河口の汽水域にすむものは卵生である。日本には次の3種がすむ。)マシジミ(真蜆)、ヤマトシジミ、セタシジミ(瀬田蜆)。

16.06.28.撮影
ハクセンシオマネキ
はくせんしおまねき:白扇潮招  [学]Uca lactea lactea
エビ目(十脚目)・スナガニ科に分類されるカニの一種。
オスの片方の鋏脚が極端に大きい、いわゆるシオマネキの一種で、白っぽい体色が特徴である。
甲長12mm、甲幅18mmほどで、大きさは狭義のシオマネキ(U. arcuata)の半分くらいしかない。
甲は長方形に近く、シオマネキより左右の眼柄の間が広い。甲の背面は灰白色の無地、雲状の横しま模様、黒地に白小斑など個体差がある。オスの大鋏は顆粒がなく平滑で白いが、黄白色、灰白色などこちらも若干の個体差がある。
生息域は河口域の満潮線付近、泥まじりのやや堅い砂浜か転石地帯で、日当たりが良いが干潮時にも乾燥せず、また水もかぶらない区域に限られる。このような条件が揃った区域にそれぞれが巣穴を掘り、集団で生活する。この区域に近接して海側にチゴガニ、陸側にアシハラガニが生息することが多い。
巣穴は入り口の直径2cm、深さ20cmほどで、巣穴の周囲にはコメツキガニと同様に砂団子が見られる。近付くと素早く巣穴に逃げこむが、動かずに待っていると数分で姿を現す。
繁殖期は6~8月で、この時期にはオスのウェービング(鋏脚を体の前で上下させる一定の運動)が見られる。白い大きな鋏脚を振り上げる様が白い扇子を振るように見え、和名はここに由来する。
メスは交尾後に産卵・抱卵し、幼生を海に放出する。幼生は2~3週間ほど浮遊生活を送り、ゾエア5期、メガロパを経て生息に適した区域に定着する。定着後2年目から繁殖に参加し、寿命は数年ほどとみられる。

16.06.28.撮影
デザインされた陶板 と ステンレスプレートが 交互に

16.06.28.撮影
アラムシロガイ
あらむしろがい:粗筵貝  [名]Reticunassa festiva
巻貝綱(腹足綱)バイ目(新腹足目)ムシロガイ科
内湾の干潟に生息する。殻高は約1.7cm、殻径は約0.9cmになる。殻表の縦肋が螺溝で切られていて、粗い顆粒状になる。
ムシロガイより顆粒は粗くて大きい。普通は汚灰色ですが、黄色い個体もいる。足の後の突起は1本。殻の質は厚く、蓋は皮質。足後端は鬚(ひげ)はなく単純。
むしろがい / 筵貝 dog whelk  [学]Niotha livescens
軟体動物門腹足綱オリイレヨフバイ科の巻き貝。
陸奥湾から九州までの日本全国、および熱帯西太平洋海域に分布し、潮間帯から水深10mの砂泥底に普通にすむ。
殻高20mm、殻径12mmに達し、卵円錐形。殻は堅固で殻表には縦肋(じゅうろく)が20本内外あり、それと螺肋(らろく)が交わって丸い結節の並んだ筵状の彫刻になる。
暗黄白色の地に1本の白帯を巡らす。殻口は成貝では丸くて白色。体層上に滑層が広がる。殻口外唇内壁には鋭い螺肋がある。腐肉食性。
本種によく似たアラムシロガイは、殻表の結節が少なく、殻頂がとがる。また、後足の突起はムシロガイは2本あるが、アラムシロガイでは1本である。

16.06.28.撮影
ギンポ
ぎんぽ:銀宝  blennies
骨魚綱スズキ目ゲンゲ亜目のなかのタウエガジ科、ニシキギンポ科とボウズギンポ科、ワニギス亜目のベラギンポ科とトビギンポ科およびギンポ亜目魚類の総称、またはニシキギンポ科のなかの1種をさす
。ギンポ類は多数の種類を含む大きな一群で、世界中に広く分布する。
近年この類の分類体系は大きく変化した。
従来、ギンポ亜目としてまとめられていたニシキギンポ科、タウエガジ科、ボウズギンポ科などはゲンゲ科、オオカミウオ科、メダマウオ科などと一緒にゲンゲ亜目にまとめられ、
ベラギンポ科はワニギス亜目に移り、
ギンポ亜目にはヘビギンポ科、コケギンポ科、アサヒギンポ科およびイソギンポ科が残された。
大まかに言えば、暖海系のギンポ亜目と、寒海系のゲンゲ亜目に大別される。
前者の暖海系のギンポ亜目にはクロマスクギンポ、ヘビギンポなどを含むヘビギンポ科、コケギンポのコケギンポ科、カエルウオ類のイソギンポ科などが属し、一般に小形で、ごく沿岸の岩礁域や潮だまり(タイドプール)にすむ。腹びれは普通よく発達する。
他方、後者の寒海系のゲンゲ亜目にはウナギガジ、フサギンポ、カズナギ、ガジなどが含まれるタウエガジ科、ハナイトギンポなどを含むゲンゲ科、ヒモギンポ、ニシキギンポなどを含むニシキギンポ科、ボウズギンポのボウズギンポ科などがある。
ギンポ類の大部分の種類は卵生で、産んだ卵塊を親魚が保護するが、ナガガジは卵胎生で、若魚を産むことで特異である。この類には現在食用として利用されているものが少ないが、今後、利用方法の開発が期待される多くの魚種を含んでいる。
ニシキギンポ科の1種である和名ギンポblenny Pholis nebulosaは、太平洋側では北海道の南部から高知県や長崎県に、日本海側では石川県以南に分布する。
体は細長くて著しく側扁する。口は小さく、斜め上方へ向く。背びれは鰓孔(さいこう)の上方から尾びれの基底部まで達し、すべて鋭い棘のみからなる。臀(しり)びれは頭部を除く体の中央部下から尾びれ基底部まで延び、最初の2棘(きょく)を除くと、すべて軟条からなる。腹びれは痕跡的な1棘と1軟条で、胸びれの基底下方に位置する。
体は暗緑色、黄緑色、黄褐色など生息場所によってさまざまに変化する。目から下方へ狭い褐色帯が走る。普通、潮だまりやごく沿岸の岩礁地帯の砂泥底や藻場に生息している。産卵期は冬で、4000~5000の白色の卵を塊状にして産む。親魚は体で卵塊を巻き、孵化するまでこれを保護する。孵化した仔魚は全長9mm前後のシラス状で、体の腹中線に多数の小黒点が並ぶ。胸びれの基部下に明瞭(めいりょう)な1小黒斑(こくはん)がある。体長30センチメートルぐらいになる。ほとんど利用されることはないが、東京地方では春にとれたものをてんぷらの材料として珍重し、独特の風味を楽しむ。

16.06.28.撮影
ヒメハゼ

16.06.28.撮影
ヌマチチブ

16.06.28.撮影
ギンポ

16.06.28.撮影
新八幡川橋の2僑化のために下流側に新しい橋の工事中



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