海田町新庁舎

  安芸郡海田町南昭和町に建てられた「海田町役場」です。
※2023(令和5)年9月19日南昭和町に移転して開庁した新しい海田町庁舎を取り上げました。
新役場概要
敷地面積:3,687.80u。 建築面積:1,970.08u。 延べ面積:6,668.66u
構造:鉄筋コンクリート造+鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造(柱頭免震構造)
階数:4階
設計・監理:野沢建築工房設計共同体 
施工:〔建〕)清水建設・鴻治組建設工事共同企業体。 〔電〕(株)中電工。 〔機〕東洋熱工業(株)
工事費:31億5千万円
工事期間:2020(令和3)年2月〜2023(令和5)年7月
海田町発行「海田町役場」を参照すると新庁舎について次のように云っています。
・災害に強く、環境に配慮した庁舎
1Fの柱の上に免震装置を設置する柱頭免震構造や、止水板を採用した、地震や水害に強い庁舎です。
庇やルーバーで日差しをコントロールしながら、大開口による自然採光や、太陽熱による補助暖房、外気温を活用した冷房が可能なつくりとし、自然の力を生かしながら消費エネルギーの低減を図っています。

・訪れやすく、親しみやすい庁舎
内外装や家具に広島県産のスギ等の木材を用いた、温もりのある庁舎です。
各階の床やサイン、家具の色は、海田町の自然風景をテーマにしています。
沿道や壁面の緑化により、緑とうるおいを創出します。

パンフレット

23.11.08.撮影

23.11.08.撮影

23.11.08.撮影

23.11.08.撮影

23.11.08.撮影
外観 1階 2階 3階 4階
旧役場の南側にJR西日本山陽本線があることで、
1988年ころ、広島県とJRでこの周辺の区間の「広島市東部地区連続立体交差事業及び関連街路事業」が進められ、海田町役場庁舎が移転対象建築物とされたのです。
【それ故】
移転候補地を下記の四ケ所に海田町は絞ったのです。
1)現在の町役場付近に移転する案。
2)JR海田市駅南口にある千葉倉庫を撤去し、移転する案。
3)幸町の海田中学校横にある旧町営プール跡地に移転する案。
4)南昭和町の旧広島県海田庁舎跡地に移転する案。
 
当初町議会は3)案支持でしたが、4)案に支持を変え決議したが、当時の山岡町長は否定的で対立。
2015年町長選挙で、現職・山岡寛次町長を新人・西田祐三前町議が破る。
2018年3月、町議会で4)案の旧広島県海田庁舎跡地に移転決議案を可決。
【ところが】
旧広島県海田庁舎跡地が、基準以上のヒ素で汚染されていることが発覚。
広島県は、土壌汚染対策費補助金として、67,040千円も支出したのです。
2023年9月19日新庁舎開庁。
2023年11月5日町長選挙で新人・竹野内けいすけ(43)が現職・西田祐三(71)を大差で破る。
わたしが、HP「わが町」編を編集しだしたころ、平成の大合併で海田町は広島市と合併しわが安芸区の仲間になるのであろうと思っていたのです。
しかし、2004年8月22日合併を問う住民投票で、町民は(倍近い票数で)単独町政を選択したのです。
旧役場の頁を編集していますので、新役場の頁を編集しなくてはと撮影に行ったのです。
建物意匠的に、面白味がある意匠ではなかったので、この新庁舎地の決定経緯に触れることになりました。
その根っこに流れるのは、
1956(昭和31)年9月30日に海田市町と東海田町が合併し海田町が誕生したところにまで、遡る地域間の葛藤が新庁舎敷地選定にもかかわっていたのではと思わずにはおられない(わたしな)のです。
 23.12.15.裕・記編集
海田町民憲章
町長と町議会が対立する構図を主に新聞報道で知ってきたので、町長、町議会議員ともに海田町民であるのですから、崇高な町民憲章が述べる海田町を期待して、最初の項目で取り上げました。
安芸郡海田町は、わたしにとっては選挙権もなく隣町とはいえ、余計なことと云われるでしょうが、
町民憲章を制定しただけでは、情けないことで、実行してこその町民憲章だと思うので最初に取り上げました。

23.11.08.撮影









































































 






















 
























































く 

















   
























安芸郡海田町南昭和町14-17 昭和61年=1986年

23.11.08.撮影




















 
パンフレット
(瀬野川最大氾濫:2.900には止水板で、最大津波:3.600には浸水を想定した部屋の配置をしている。
4階に受水槽を設置し3日分の飲料水確保している。そうです。
災害は想定外のことが起こるのが常でしょうからその時“どうする海田町民”となるでしょうから。
このパンフレットは、海田町役場web siteで紹介しているので、詳しくはそちらを見ていただければ。

パンフレットの一部を.撮影し、使用しています
外観
パンフレットによると
『庇やルーバーで日差しをコントロールしながら、大開口による自然採光や、太陽熱による補助暖房、外気温を活用した冷房が可能なつくりとし、自然の力を生かしながら消費エネルギーの低減を図っています。』と云っています。
旧庁舎に比べるまでもなく、意匠的に面白さを欠く建物意匠(外観)と云えるとわたしは思います。
意匠に凝った建物に難癖を突き付ける癖があるわたしですが、面白くもなく新鮮味もないといえども経済的にも環境にも優しい建物になっているのでしょうが、31億5千万円もかけた庁舎です。
3,150,000,000円/30,802人≒住民一人当たりの金額が出ますから。

23.11.08.撮影
(≒東側から庁舎をみました)

23.11.08.撮影
柱頭免震構造部分をみました

23.11.08.撮影
柱頭免振部分で、竪樋も分離されています
p
23.11.08.撮影
(裏面側をみました)

23.11.08.撮影
中央部分の屋外階段

23.11.08.撮影
(敷地利用上)建物周りが回れるように(裏側)ピロティーになっています

23.11.08.撮影
1階ポーチ 出入口

23.11.08.撮影
〔出入口に近い処に駐輪場があるのですが、より近い処に自転車が止められていました〕

23.11.08.撮影
(町民手続主関連の)2階への屋外階段・アクセスデッキから(2階)出入口へ

23.11.08.撮影
(正面側をみました)

23.11.08.撮影
(根際に広島東バイパスの高架)
1階
パンフレットによると
『まちに開かれた町民交流機能
1Fは、立ち寄りやすさに配慮し、開かれた沿道空間と、休憩や勉強に利用できる町民交流スペース・町民交流ギャラリーを設けました。
また、時間外受付を行う夜間・休日窓口を設置しています。』と云っています。
いつになるのかわからないとはいえ、南海トラフ地震などの津波が襲ってきたとき、浸水やもなしの1階フロアーを撮影しました
。バリアフリーを支えているエレベーターには如何なる仕掛けがあるのかは(わたしには)わかりませんが。

23.11.08.撮影
エントランスホール

23.11.08.撮影
名誉町民展示
加藤陽三(衆議院議員2期:1910-1989)    織田幹雄(日本初の金メダリスト:1905-19998)

23.11.08.撮影
庁舎模型展示

23.11.08.撮影
(多目的室前の)町民交流ギャラリー
2階
パンフレットによると
『誰もが利用しやすい窓口機能
利用頻度が高い主要な窓口部門を2Fに集約し、総合案内や証明発行窓口を配置しています。
屋外から直接2Fへ上がれるアクセスデッキ、ベビールームやキッズスペースを設け、利用しやすさに配慮しました。』
イメージ的にうす暗く照明に頼る執務室比べれば明るい執務空間になっているように思いました。
屋外階段から2階に上がる階段横に(たとえランニングコストがかかろうとも)身障者用リフトの設置を考えてもよかったのではと思いましたが。

23.11.08.撮影
2階出入口風除室から入った処から執務中職員をみました

23.11.08.撮影

23.11.08.撮影
HIMATA(ヒマ太君):町花である「ひまわり」をモチーフにしたキャラクター。
「夢と希望を秘めて発展する海田町を象徴する花の化身として生まれたよ!」とのこと
 3階
パンフレットによると
『暮らしの安心を支える防災拠点機能
3Fには、企画部、総務部、建設部、教育委員会などの窓口を配置しています。
町長室や大会議室を配置しており、災害時の円滑な対応を可能としています。』
総務課で、「4階の議場を見学し撮影できますか?」と尋ねたのです。(一般的に役場では往々にしてめんどくさそうに対応してくるのですが)
ここで対応してくれた女性総務課員の方、身軽く議会事務局できいてみなくてはわかりませんからと4階の議会事務局に階段を使い案内してくれたのです。(降りていこうとする課員の方に当然、わたしは「ありがとうございました」とお礼を云いましたが。)

23.11.08.撮影
手前:財政課 財政運営、契約

23.11.08.撮影
手前:防災課 消防団、危機管理、ハザードマップ、町内放送
4階
パンフレットによると
『町の未来を考える議会機能
4Fは、円滑な議会活動を支援する議会関連諸室を配置しています。
議場は内装や家具を木でしつらえ、奥ゆかしさと親しみやすさの両立を図りました。』
議場の内装や家具にこだわったことが述べられていますが、
この議場での議論の内容こそが、この空間に与えられた第一義的なことですから、奥ゆかしさや親しみやすさではない空間とわたしは思いますが。

23.11.08.撮影
2023年11月5日町長選挙で新人・竹野内けいすけ(43)が現職町長(71)を大差で破る
2023年現在:海田町議員定数16名

23.11.08.撮影
(傍聴席から撮影)

23.11.08.撮影
男子便所
歳よりのわたしですので、4階まで撮影してきて、トイレタイムがやってきたので利用させていただいた便所を撮影しました。

23.11.08.撮影
小便器5基

23.11.08.撮影
(洋風大便器)



「建物など」編



広島ぶらり散歩へ
(海田町)(旧)海田町役場
(海田町)(新)海田町役場


「わが町(旧・瀬野川町)附近」編


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