(広島土砂災害後の)太田川発電所

  安佐南区八木町の太田川発電所は、2014年8月20日の広島土砂災害で発電を停止していましたが、2015年10月10日に発電を開始したことを知り、10月30日に訪ねてみました。
※しかし、土砂災害に遭った発電所周辺の復旧工事はまだまだ時間がかかるようでした。
※2017年3月みたときは復旧工事がほぼ終わっているようで、細野神社再建工事が始まっていました。
-2015年10月新聞報道などで太田川発電所が発電を再開したことを知りました-   
『2014年8月20日広島土砂災害で発電を停止していた中国電力太田川発電所(水力、16,400kw)が2015年10月10日運転を再開した。
2014年8月20日の豪雨時には西側にある斜面から約25,000m3分の土石流が(発電に使う水をためるプール)貯水槽に流入し、水車につながる水圧鋼管や、余分な水を逃がす余水路にも土砂が入り込んだ。
直径が2.5mの余水路は完全にふさがり、行き場を失った大量の水が敷地内や県道にあふれ出た。水路に空気を供給する空気管からも土砂が噴き出し、発電所建屋と制御中継所の窓や庇を破損する被害を出した。
水槽や水管内に堆積した土砂の撤去は2014年11月から始まり、2015年1月急傾斜地にある発電所内に工事車両を通すための仮設道路整備にかかり3月から本格的に土砂撤去を始めた。
余水路が水平となっている箇所では管の上部に穴を開け、内部に機材を搬入し土砂をかき出した。狭い場所での作業では大変な手間がかかったが、2015年6月に撤去が完了した。
土砂災害後発電所から八木用水へ水の供給ができなくなり、今春は(鳴の取水場に)特別に揚水ポンプを設けて供給していたが量が少なかった。発電所の運転再開で通常の量にもどった。』そうです。
  -八木用水について-
八木用水に関する大きな変化の一つとして、1962(昭和37)年にここで取上げた中国電力・太田川発電所ができたことがあげられます。太田川発電所は、上流の間野平(まのひら)発電所から放水される水から最大毎秒50m
3を取水し、途中吉山川から毎秒1.5m3の水を加えて導水路に導き、最大出力16,400Kwを行う発電所です。
この発電所完成によって太田川の水位が下がり‘鳴の取水口’から八木用水への取水が困難になることが予想されたことで、1960(昭和35)年7月、土地改良区と中電の間で次のような契約が結ばれました。
1. 中電負担で、取水口水門四門のうち上流側二門の敷高を0.13m下げ、必要に応じ取水口付近浚渫等を行う
2. 太田川発電所の貯水槽から用水路に最大毎秒2.0m3の水を供給できるようにする
運用すると、1.の対策を講じても太田川からの取水が困難で、八木用水に流れる水は全量が太田川発電所から供給される水となり、現在に至っています。
2015年10月になって新聞報道で
『土砂災害で発電を停止していた中国電力太田川発電所トが10月10日、運転を再開した。』ことを知り、可部の原爆慰霊碑を訪ねた帰りに立ち寄ってみようと思ったのです。
2010年撮影した時と同じようにJR中島駅で降り太田川対岸から撮影しました。
新聞報道では、発電を再開しているとありましたが、現場ではまだまだ周辺(擁壁、斜面復旧などの)整備工事中で、コンクリート打設中でしたので、仮設通路撤去なども含めればまだまだ時間がかかるように(わたしは)感じました。
17.04.12.更新    15.01.19.裕・記編集

15.10.30.撮影
広島市安佐南区八木町639-1

15.10.30.撮影

15.10.30.撮影
仮設構台では生コン車、生コン圧送車が(擁壁コンクリート打設)作業をしていました

15.10.30.撮影
(国土交通省)国土地理院が「平成26年8月豪雨による被害状況に関する情報」を公開してる地図

15.10.30.撮影
細野神社は災害の跡を大きく残しています

17.03.08.撮影
発電所上部の貯水槽周りや大きく崩れていた法面の復旧が終わり、 細野神社(の再建工事が始まっていました
 



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