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安佐南区大塚東の広島修道大学に建立されている林万寿人作「田中好一殿之像」です。 |
田中好一先生ハ広島実業界ノ重鎮*ニシテ、モトヨリ教育ニ深キ理解ヲ有シ、至誠以テ郷党ヲ誘掖スルトコロアリ。昭和二十二(1947)年修道学園理事長ニ推戴セラルルヤ、原爆被災ノタメ廃墟ニ帰シタル学舎ノ再建ニ力ヲ致シ、旧藩黌ノ伝統ニ立チテ新時代ノ人材ヲ育成スベク一意充実ニ努メラレ、為ニ校名トミニ挙ガル、次デ発展途上ニアル広島市ニ商科大学設置ノ声興ルヤ、ソノ要望ニ応ヘ、昭和二十七(1952)年先ズ修道短期大学ヲ創立シ、更ニ之ガ向上発展ヲ目指シテ適地ヲ選ビ、校舎ヲ造築シ、終ニ昭和三十五年広島商科大学ノ開学ヲ見ルニ至ル。蓋シ今日学園ノ隆昌ハ先生ノ盡瘁ニヨルトコロ洵ニ大ナリト云フベシ。茲ニ開学ノ式典ヲ挙ゲルニ当リ修道学園同窓会員一同ソノ徳ヲ頌ヘ像ヲ刻シテ永クソノ功ヲ伝ヘントス。
昭和三十五(1960)年十一月三日 修道学園同窓会 萩洞書 |
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*山陽木材防腐株式会社(現・ザイエンス)創業者) |
(ゆうえき)
誘掖: |
[名](スル)力を貸して導いてやること。 |
(はんこう)
藩黌(=藩校) |
江戸時代、藩が藩士の子弟教育のために設立・経営した学校。儒学教育を主としたが、時には、洋学・医学の教育も行った。明治維新後、大半は廃止された。藩学。 |
(じんすい)
盡瘁(=尽瘁) |
名](スル)《「瘁」は病み疲れる意》
自分の労苦を顧みることなく、全力を尽くすこと。 |
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資料で、アポカリプスが広島修道大学に建立されている事を知っていましたが、構内の何処に建立されているかわかりませんでしたので、大学本館の事務局で尋ねればわかるだろうと思いました本館に行っているときにみた胸像でした。
後ろに回ると碑文(上記)があり、1947(昭和22)年から修道学園の理事長をされ、いまのように大学をもつ修道学園に務められた方ということがわかりました。また、胸像に刻まれた作者が林万寿人で昭和35(1960)年作ということがわかりました。 |
11.10.09.裕・記編集 |