濯纓池の鯉

  中区上幟町の縮景園に造られている「濯纓池の鯉」についてこの頁で取り上げました。
濯纓池(たくえいち)に錦鯉は普段の風景ですので、いままで鯉を写そうなんてことを考えた事はなかったので、最初に撮影したのは、2002年でした。
2006(平成18)年2月15日中國新聞のいわゆる3面に大きく『縮景園のコイ全滅』の記事が掲載されていましたので、この頁を更新しなくてはならないかなと思っていたのです。
しかし、記事を読めば『(広島)県教委は新年(平成19)度予算に浄化装置の整備などに約1億5千万円を計上して、昔のように錦鯉が泳ぎ回る池に取り戻せるように取り組みたい』としていることを知りましたのであえて、この頁に追記を加えることはしなかったのです。
しかし、2008年5月みたときもボラやチヌそして亀ばかりが目立つ濯纓池でした。今(2009)年も錦鯉が棲める水質には程遠いと聞きますので、この記事を書くことにしました。観光客が訪れた時に鯉ではなくボラやチヌをみたときの失望を人伝えに聞きます。
(ボラ)
鰡:
硬骨魚綱スズキ目ボラ科に属する魚。名の語源は「腹が太い」ことにある。
目が透明(死後は白色に変わる)な薄い膜(脂瞼:しけん)で覆われるのが特徴。出世魚の代表の一つで、海から川へ入りだした3cm余りの幼魚をハク、川や池で生活する10cm前後をオボコ、スバシリ、生後1年を経過した25cm余りの未成魚をイナ、2〜4年魚の30〜50cmの成魚をボラ、5年以上の老成魚をトドといい、トドは「遠う遠う」の意味である。雌は90cmにもなるが、雄の多くは45cm以下である。
(チヌ)
茅渟:
硬骨魚綱スズキ目タイ科ヘダイ亜科の海水魚。関西、四国、九州地方ではチヌとよんでいる。
北海道以南の日本各地、朝鮮半島、中国沿岸、台湾、香港に分布する。体が高く、楕円形でよく側扁する標準的なタイ形である。吻(ふん)はやや突出し、上下両顎(がく)前部にはそれぞれ6本の強い門歯状犬歯があり、上顎側部には4、5列の、下顎には3、4列の大きい臼歯がある。背びれ棘(きょく)部中央下の上方横列鱗数は6枚以上。背びれ棘が11本あるのはクロダイ属の特徴である。全長約45cm。体は各ひれとともに暗灰色で、腹部は銀白色。幼魚には体側に7条の暗色横帯がある。幼魚は河口の汽水域や藻場などで成長する。
考えれば水質浄化などできなかった江戸時代は、やはり錦鯉は棲めなくボラやチヌが占領していた濯纓池だったのではとも(わたしは)思うのです。故に現状の濯纓池は古来からの縮景園を今に現わしているとも思います。
しかし、現代は観光資源としての縮景園ではないのかと広島県民の一人としては(わたしは)思うのです。
聞くところによると何度か鯉を(濯纓池に)放したということは聞いていましたが、やはり亀とチヌとボラが巾を効かせていた処をみていました。
今(2011年5月)回は、交流ウォークでしたが、久しぶり(約一年ぶり)に入園しました。見ると餌がもらえるのかと鯉が近寄ってきてきました。水上に黒い魚が跳ねていましたのでまだボラなどがいなくなったわけではないようですが、水の浄化も進んできて鯉が棲めるようになってきているようでした。夏場の水質の悪化さえなければ、昔のように錦鯉が集まる濯纓池になるように思いましたので撮影しまし、追記しました。
11.05.22更新  09.03.16再編集  02.03.23裕・編集

02.03.30撮影
縮景園の中心を占める濯纓池

02.03.30撮影
人が近づくと餌をもらおうと集まってくるようです
よみがえってきている錦鯉

11.05.21撮影

11.05.21撮影
亀も餌をもらいに近寄ってきました、ボラもまだいるようです

11.05.21撮影



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