てんそんこうりん
天孫降臨 |
記紀神話で、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が高皇産霊尊・天照大神の命令で、葦原中国を統治するために、高天原から日向(ひむか)国(=宮崎県)高千穂峰に天降(あまくだ)ったこと。 |
(たかまのはら)
高天原: |
日本神話の天上界。古事記神話で、八百万(やおよろず)の神々がいるという天上界。天照大神が支配し、「根の堅州(かたす)国」「葦原の中つ国」に対する。たかまがはら。 |
(あしはらのなかつくに)
葦原の中つ国: |
日本の、神話的名称。日本の国土。 |
(ねのかたすくに)
根の堅洲国: |
古事記が構想した他界の一つ。
素戔嗚尊(すさのおのみこと)が支配し、葦原中国の国造りに間接的に関与する。大国主神(おおくにぬしのかみ)は、ここを訪れることで国土の王たる資格を獲得し、国造りを完成する。なお、出口を同じくするが「黄泉(よみ)の国」とは異質の世界で、日本書紀その他にみえる「根の国」とも異なるか。所在についても、従来考えられてきたように地底ではなく、葦原中国と同一面上にあるとも説かれる。 |
(よみ)
黄泉: |
死後、霊魂が行くとされる所。死者の国。冥府。冥土。よみの国。よみじ。よもつ国。 |
(おおくにぬしのかみ)
大国主神: |
古事記に記された出雲神話の主神。
日本書紀では大己貴神(おおなむちのかみ)。素戔嗚尊(すさのおのみこと)の子孫。少彦名神(すくなびこなのかみ)らとともに、国土を造って経営し、皇室の祖先に国を譲った。後世、大黒天と混同され福の神とされる。出雲大社の祭神。大国主命(おおくにぬしのみこと)。八千矛神(やちほこのかみ)。大穴牟遅神(おおあなむちのかみ)。葦原醜男(あしはらのしこお)。 |
(あまてらすおおみかみ)
天照大神: |
記紀神話の神。女神。伊弉諾尊(いざなきのみこと)の子。太陽の神格化。皇室の祖神。伊勢の皇大神宮に主神としてまつられる。天照神(あまてるかみ)。大日尊(おおひるめのみこと)。大日貴(おおひるめのむち)。
|
(たかみむすひのみこと)
高皇産霊尊: |
日本神話の神。特に古事記では、天之御中主神(あまのみなかぬしのかみ)・神産巣日神(かみむすひのかみ)とともに造化三神として冒頭に登場し、天照大神とともに天上界を主導する。
天照大神の形象される以前の皇室の祖先神ともいわれる。高御産巣日神(たかみむすひのかみ)。高木神。 |
(ににぎのみこと)
瓊瓊杵命: |
記紀神話の神。天照大神の孫。天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)の子。天照大神の命により父神に代わって瑞穂(みずほ)国の統治者として日向国高千穂峰に降臨。
木花開耶姫(このはなのさくやびめ)を妻とし、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を生む。皇室の祖神。
天津彦彦火(あまつひこひこほの)瓊瓊杵尊。 |