5es26 倉田百三文学館

倉田百三文学館

　庄原市西本町の庄原市田園文化センター内に設置されている「倉田百三文学館」です。
※館に入って左手に「倉田百三資料保存館」という館名板が展示されていたので、文学館の前進として資料保存館があったのだろうと思いました。

庄原市の資料によると：
『倉田百三文学館では、庄原が輩出した作家「倉田百三」に関する資料を展示しています。
直筆原稿のほか、書簡や写真、愛用品など、貴重な資料を約200点展示しており、倉田の生涯とその文学に触れることができます。』と云っています。

※

倉田百三(1891-1943)については、
『1891(明治24)年2月23日、三上郡庄原村（現在の庄原市中本町一丁目）に呉服商の長男として生まれました。
庄原高等小学校を卒業、広島県立三次中学校（現在の県立三次高等学校）へ進学。この頃から文学活動を活発に行い、同校の校友会誌「巴峡」へ毎号のように文芸作品を発表しているほか、文光堂より発行されていた「秀才文檀」への投稿も行っています。一方で、柔道部にも所属し、得意技は胴じめだったといいます・
哲学を志し、第一高等学校（現在の東京大学・千葉大学の前身）への進学を目指します。
家業継承を優先する父親からは受験を断られますが、最終的に許され、1910(明治43)年三次中学を首席で卒業、一高に入学します。
哲学者・西田幾太郎(1879-1945)の「善の研究」に出会い感銘を受け、ますます哲学に傾倒し、1912(大正元)年に京都へ西田を訪ねています。しかし、この頃に肺結核を発症、1913(大正2)年一高を退学しました。退学直前、後に代表作のひとつとなる「愛と認識との出発」が書かれました。
一高を退学後、須磨、鞆、別府などで療養生活を送ります。1914(大正3)年には一時、故郷・庄原の上野池畔で独居しました。
1917(大正6)年「出家とその弟子」が出版されます。同書は当時のベストセラーとなり、世界各国で翻訳されました。ノーベル文学賞作家であるフランスのロマン・ロラン(1866-1944)は本書を絶賛し、1924・1925(大正13・14)年百三へ手紙を送り、また1937(昭和12)年に同書のフランス語版が出版された際には序文を寄せています。
その後「歌はぬ人」（大正9年）、「親鸞」（昭和11年）、「青春の息の痕」（昭和13年）などを発表し、作家として確固たる地位を築きます。とりわけ、「愛と認識との出発」（大正10年・評論集としての出版）は当時の学生層に多大な影響を与えました。
1943(昭和18)年2月12日東京・大森の自宅にて、満51歳で亡くなりました。
墓所は東京・多磨霊園と、故郷である庄原にあります。』と紹介しています。

息子が口和町の“原爆歌碑”に連れて行ってくれて撮影した後、帰宅するのに少しばかり遠回りになるが、ここ「倉田百三文学館」に連れてきてもらったのです。
それは、昨年倉田百三関連文学碑を訪ねたときに、隣の児童中央公園に建立の倉田百三歌碑を撮影し頁を編集しました。
1)隣の建物が田園文化センターでその中にここで取り上げた文学館があることを知った愚かさだったのです。
2)また、庄原市の資料で、その児童中央公園に『百三の詠んだ700首の中から選ばれた3首の短歌碑があります。増原一郎氏揮毫。』とあったので、まだ一つの歌碑しか撮影していなかったのです。
今(2023年)回は文学館を見学し、のこる二つの歌碑を撮影しなくてはと思ったのです。
1)見学しこの頁を編集しました。
2)は公園内を息子と探しましたが、昨年同様一つしかなかったので、田園文化センターで尋ねたのです。
事務長？館長？と思った方が出てこられ、公園に行きこの一つだけ建立されていますということで、庄原市HPでいう3首の短歌碑ではありませんでした。

23.07.06..裕・記編集