|
呉市倉橋町に創建されている「清水山(しみずざん)白華寺」です。
※広島新四国88ヶ所霊場第58番霊場です。 |
白華寺は、真言宗御室派のお寺で、、本尊は十一面観世音菩薩です。
1059(康平2)年2月18日当時倉橋島の地頭であった塩竈左衛門佐勝信が夢のお告げを受け、倉橋島尾立村の千羽ヶ嶽で「十一面観音像」を発見、舟に乗せて持ち帰り、火山の麓に開けた所に草庵を結び奉置したのが白華寺のはじまりとされます。
小さいながら清らかな滝と霊山の趣漂う松林から清水山松瀧院と号していました。
万葉集に天平8年の遣新羅使が倉橋で船団を整えた際に詠んだ八首が伝わっていますが『石走る瀧もとどろに鳴く蝉の声をし聞けば都し思ほゆ』は当山の小滝の様子であるとされています。 |
木造十一面観音立像 広島県重要文化財 平成5(1993)年10月18日指定 広島県、倉橋町教育委員会
|
本尊の十一面観音は、行基作と伝えられていましたが、鎌倉時代のものと推定されました。高さは134cm、材は桧とされ、寄木造り、壇彩色、目は彫眼で仏頂に十一面の化仏をつけ、金属の前立宝冠をかむり、左手に蓮華をさす花瓶をとり、右手に念珠を握っています。胸・腹の全面には瓔珞(≒ネックレス)を飾っています。
また、頭髪・眉・髭には墨を入れ、唇には朱をさし、目は胡粉と墨で描かれています。
特色は、全体に保存状態が良好である事があげられます。頭髪の毛筋、衣文の襞部分の彫刻も丁寧で優雅に仕上げられ、知的で秀麗な面相、正面・側面にわたる肉体の把握感覚など、いずれも鎌倉時代の標準の様式を示しています。優れた彫法などから、中央で活躍した仏師の作と考えられます。 |
*2005年安芸郡倉橋町は呉市に編入 |
|
広島新四国八十八ヶ所霊場を少しづつ巡拝しているわたしです。この白華寺は、88ヶ所霊場の中で一番遠く交通の便も悪いと思っているわたしでしたので、今回女房運転の車で連れてきてもらったのです。
ご住職が出かけられる所でしたが、本堂に上がらせていただき御本尊に手を合わせた後、スタンプ帳に印もいただきました。 |
11.11.23裕・記編集 |