(庄原市宝蔵寺)原爆犠牲軍人の碑

  広島県庄原市東本町の宝蔵寺に建立されている「☆原爆犠牲軍人の碑」です。
※1953(昭和28)年5月11日碑建立時は比婆郡庄原町でした。
※1954(昭和29)年3月31日比婆郡庄原町+高村+本田村+敷信村+山内東村+山内西村+山内北村=庄原市
碑正面: ☆原爆犠牲軍人の碑
右側面: 廣島縣知事 大原博夫(在職:1951-1962)謹書
左側面: 発起人 井上訓光
顧問 縣會議員西田修一(1901-1978)
後援   庄原町 
碑裏面: 被原爆害在廣陸軍将兵収容於庄原町遂悲惨最後火葬
者於当町論所八十余名今茲其英霊冥福謹建立之碑
昭和二十八年四月六日  渡辺泰邦謹書
根際の碑正面: 原爆死没軍人三十三回忌記念芳名碑
東京都1名。長野県1名。静岡県1名。愛知県1名。京都府2名。大阪府6名。兵庫県2名。岡山県5名。鳥取県4名。山口県13名。島根県4名。福岡県1名。宮崎県1名。香川県2名。広島県40名。合計84名のお名前が刻まれています。
碑裏面: 厚生省援護局調査課より受けた広島第一陸軍病院庄原分院関係の原爆死没名簿をもとに庄原市長、庄原福祉事務所長の協力により、全員のご遺族が判明し、唱和五十二(1977)年八月六日に遺族を迎えて営んだ丗三回忌の法要を記念して協賛者一同相計り、この碑を設ける。
庄原市佛教会、庄原市佛教協賛会之建立
昭和五十二年八月六日建之
参考にしている資料によると
広島市に米軍が原爆を投下した1945(昭和20)年8月6日、その2日後(8月8日)被爆負傷軍人約300人が庄原に輸送され、庄原国民学校(現・庄原小学校)に収容されました。しかし、次々に84名が亡くなり、上野池の奥・論所という処で荼毘に付されそこに埋葬されたそうです。このことはいつしか忘れ去られようとしていました。
1951(昭和26)年の秋の終わりの頃、井上訓光の夫人が論所で偶然大量の遺骨を発見しました。翌(1953)年夏に地元有志により発掘され、遺骨は宝蔵寺境内にあらためて埋葬されました。
当時の大原博夫広島県知事の援助を得て、地元有志らでここ宝蔵寺に「原爆犠牲軍人の碑」を建立しました。
広島原爆戦災誌によると
『同日(8月6日)夕方7時ごろ、戸坂から芸備線で続々と負傷者が送られて来はじめ、10日ごろまで続いて、庄原国民学校(広島赤十字病院)に680人、山内西国民学校に280人を収容したが、その惨状は言語に絶した。全員といってもよいほど高熱と下痢で苦しみ、発狂状態になる人もたくさんいた。
広島第一陸軍病院庄原分院藤高茂明院長以下全職員は、不眠不休の治療活動を続けたが、死亡者が続出、同年12月中旬、収容所を閉鎖するまでに、山内西国民学校では88人、庄原国民学校(庄原分院)では200人が不帰の客となった。
収容者は、地元とは関係のない者が多く、全国各地から応召した軍人・軍属で、戸坂国民学校(陸軍病院分院)で収容しきれなくなった負傷者などが転送されたのである。』とあります。
今(2022)年盆休暇で帰ってきた息子が行きたいところに連れて行くと云ってくれたので、庄原市に建立されている原爆関連の慰霊碑と庄原出身の倉田百三関連の石碑などを訪ねてみたいと頼んだのです。
資料を見て知っていたここ宝蔵寺の「原爆犠牲軍人の碑」も訪ねたのです。
境内に入り、山門に仁王像が安置されている大きな寺院だなと思いながら「原爆犠牲軍人の碑」を探しながら本堂の方に歩いて行くうちに左手にみたのが「原爆犠牲軍人の碑」でしたので、頭を垂れた後撮影しました。
その後、お寺の頁も編集しようと本堂前に行くと、いまどき鍵がかかりご本尊の前でお参りできないお寺も多い中、ここ宝蔵寺は本堂に上がることができたので、息子とともにご本尊の前で手を合わせる事が出来ました。
22.08.21.裕・記編集

22.08.14.撮影
庄原市東本町2-5-22 宝蔵寺

22.08.14.撮影
“☆原爆犠牲軍人の碑”   と  “原爆死没軍人三十三回忌記念芳名碑”

22.08.14.撮影
☆原爆犠牲軍人の碑(正面)

22.08.14.撮影

22.08.14.撮影 
(右側面) (左側面) 

22.08.14.撮影
向側:忠魂堂    (裏面)

22.08.14.撮影
(上:観音堂)  井戸:手押しポンプ          鐘楼、(根際)原爆犠牲軍人の碑
原爆死没軍人三十三回忌記念芳名碑

22.08.14.撮影
正面

22.08.14.撮影
裏面
 

グーグルマップを使用しています
(上野池奥の論所はわたしにはわかりませんでした)



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