(本郷町)大日堂

  三原市本郷町南方字貞丸に建てられている「大日堂」です。
大日堂の本尊:木造宝冠阿弥陀仏坐像は広島県の重要文化財に指定されています。
また、(この大日堂の上手の)貞丸第二号古墳に置かれていた組合式(組み合わせ式)家形石棺は解体され蓋が大日堂前に建立されている記念碑「奉納大乗妙典日本回國」の台石使用されているそうです。
本郷町観光協会(2011年発行)のリーフレットによると
『大日堂の本尊宝冠阿弥陀仏とは、印度では仏教最高尊格であるといわれています。如来にも宝冠を載かせる「宝冠仏の一つの相で、それが中国、そして日本へと伝わりました。
ここ大日堂の宝冠阿弥陀仏は平安時代前期作と考えられています。』と紹介があります。
しかし、この大日堂の創建時期などについては述べていませんが、本尊が平安時代制作と云うことからそのころかなと思いましたがわたしにはわかりません。
本堂前に建立の「奉納大乗妙典日本回國」碑に文政七年(1824年)とありますので江戸後期にはこの地に大日堂があったろうことは想像に難くないところでしょう。
広島県教育委員会の資料によると
『木造宝冠阿弥陀(ほうかんあみだぶつ)仏坐像。一木造、背刳。像高110cm。
広島県重要文化財 平成7(1995)年1月23日指定
この像は、頭の天冠台上に五面筒形の宝冠をかむり、身に朱衣を通肩(つうけん)にまとい、両手の掌を膝前で重ねる印相を示し、結跏趺座(けっかふざ)する相になっています。基本構造は、わずかに背刳(せぐり)を入れるのみの完全な一木造で、材はカヤ材と推定されます。様式的特色から平安時代前期(10世紀前半)の作と考えられ、備後・安芸地方の平安時代(794-1191)の地方信仰を考えて行く時に、重要な資料です。』とあります。
ここ三原市本郷の梅木平古墳、御年代古墳を見学しここ「貞丸古墳」1号古墳、2号古墳を見学したのち、この大日堂を拝見しお参りしました。
堂前の扉は施錠してありましたが、透明ガラスでしたので、ガラス越しではありましたがご本尊を撮影することができました。
三原市環境政策課2013年3月発行「梨和の里」というリーフレットをっみるると
『貞丸第二号古墳の中に置かれていた組合式家形石棺は解体され、蓋が大日堂にある記念碑の台石に、側石の一枚は折半され堂前の沓石と共同墓地の地蔵尊の台及び屋根に使用されている。』と紹介がありましたが、これにもこの大日堂の創建に関する記述はありませんでした。
石棺の蓋が利用されているという記念碑を見ました。台座も見ましたが大きさからして石棺の蓋なのかなと思いました。
わたしには台座よりもこの記念碑に刻まれた「奉納大乗妙典日本回國」の方に興味があったので、この頁の下段に取り上げました。
 16.05.22.裕・記編集

16.05.12.撮影
広島県三原市本郷町南方字貞丸

16.05.12.撮影

16.05.12.撮影

16.05.12.撮影

16.05.12.撮影

16.05.12.撮影

16.05.12.撮影
御本尊:(広島県重要文化財)木造宝冠阿弥陀)仏坐像

16.05.12.撮影
「奉納大乗妙典日本回國」碑
  三原市本郷町南方字貞丸にある大日堂前に建立されている「奉納大乗妙典日本回國」です。
    天下和順     (出?)日 文政七甲申■秋日建之
奉納大乗妙典日本回國
    日月清明     願主 泰道

2008年安芸郡府中町の山田稲生神社で「大乗妙典六部日本廻國供養塔」をはじめてみて調べたことがあったからこの碑も刻まれた文字は少しばかり違っていましたが“六十六部”のことだと思ったのです。
『法華経を書写し、日本全国六十六ヵ所の社寺を巡り法華経を納めることを目的とした巡礼僧のことを六十六部(略して六部)と云い、起源については詳らかではありませんが江戸時代には一般の人でもこの巡礼に出たそうです。其の巡礼を達成したことを記念して建てられたのが「大乗妙典六部日本廻國供養塔」であるようで、全国各地に建立されているようです』ということを知り、ここ本郷町大日堂にも泰道という僧侶が達成しこの碑を建立したのだろうと思ったのです。
貞丸古墳を見学することが主目的であり、この碑の台石をよく見らなければならなかったのでしょうが、碑面が汚れてはいましたが、日本回國の文字に目が留まりましたので、この碑の方を取り上げました。
 16.05.11.裕・記編集

16.05.12.撮影

16.05.12.撮影

16.05.12.撮影
(貞丸第二号古墳の中にあったという石棺蓋を使用した台石です)



「神社寺院など」編



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